過去の2つの記事でアメリカでの妊婦検診と分娩のことを書いてきました。
この記事では分娩後の入院期間と最初の乳児検診までをまとめました。
入院中の食事や支給品にも触れていますが、病院はボストンのMt Auburn Hospitalです。
- 分娩後、車椅子で入院用個室へ移動
- 2泊3日の入院は付き添いひとりまで宿泊可能
- 病院で貸し出し、または支給されたもの
- 退院までに赤ちゃんが受ける検査と予防接種
- 出産後の手続き
- 入院期間中の病院食
- 退院
- 乳児検診
分娩後、車椅子で入院用個室へ移動
無痛分娩を利用したあとは、下半身が麻痺しているので力が入りません。
車椅子に乗せてもらって個室へと移動します。
Mt Auburn Hospitalでは出産後の入院時間は産科にある個室で過ごします。
室内にはトイレとシャワーも完備。
一歩も部屋から外に出ることなく、出産後の数日を個室で過ごすことができます。
2泊3日の入院は付き添いひとりまで宿泊可能
入院時には付き添い人もひとりまでが一緒に宿泊可能です。
病室にはソファベッドがついていて、付き添いの方はそこで眠ることができます。
また、お食事も2人分毎食いただくことができました。
付き添いが一緒に泊まれる点は、日本での出産と大きな違いでした。
私の場合は夫が付き添い、おかげさまで食事やトイレの休憩が取りやすかったです。
寝かしつけもお願いできますので、授乳にだけ専念していればよく、余裕を持って過ごすことができました。
付き添い人以外の方の訪問に関しては、指定時間内での訪問が可能です。
また、低年齢のお子さんについては年齢制限を設けているところが多く、このあたりは日本と一緒でした。
病院で貸し出し、または支給されたもの
以下のものについては、入院荷物の準備段階で念のため用意していたものの、結果的に病院で用意されていたものを利用しました。
- 入院服
- 産褥パンツ
- 産褥パッド
- 乳頭クリーム(日本では馬油でしたが、アメリカのは羊油でした)
- 赤ちゃん用のワセリン
- おむつ
- お尻ふき
- おくるみ
- 赤ちゃんの帽子
退院までに赤ちゃんが受ける検査と予防接種
赤ちゃんが産まれてから退院までに幾つかの検査と予防接種を受けます。
- 体重、身長、頭位の測定
- 聴覚検査
- B型肝炎の予防接種
- K2シロップの投与
- 代謝関連疾患などを調べるための血液採取
聴覚検査や予防接種については、バースプランや口頭で有無の希望を聞かれます。
基本的に全部やってもらうことで問題ないと思いますが、希望しない場合は、バースプランに書くなどして事前に伝えておくと良いと思います。
出産後の手続き
入院期間中の手続き
アメリカでは入院中にいくつかの手続きを済ませます。
重要な手続きもあるので要チェックポイントです
アメリカへの出生手続き (Birth Certificate申請)
アメリカへの出生届けは出生した都市に提出します。
病院で入力フォーマットを渡されますので、そちらに必要事項を記入をします。
赤ちゃんの名前を書く必要があるので、音だけはここで決める必要があります。
漢字については日本への出生届までに決めれば大丈夫です。
その他には、親の名前や出生地情報、あればSSNなどを記入します。
必要事項を記入したら、病院側でパソコンに打ち込んでデジタル情報にしてくれます。
入力内容をチェックして、間違いがないことを確認したら完了です。
SSNの申請
上記の出生届の提出と同時にSSNの申請も完了します。
取得したSSNは後日自宅に配送されてきます。
私が取得にあれほど苦労したSSNですが、この楽ちんさ、早速アメリカ生まれの特権が発動します。
乳児検診の予約
乳児検診の予約も入院している間に終わらせます。
希望の小児科に電話をし、乳児の1週間検診の予約を取ります。
すると、退院から3日以内くらいの日程で最初の検診が設定されます。
出産後1−2日の余裕しかないので、小児科はあらかじめ決めておいた方が安心です。
搾乳機の注文
これは予想外のことでしたが、保険のカバーで搾乳機をもらうことができました。
入院中に欲しい搾乳機を電話で注文しておくと、退院前までにお願いした搾乳機を部屋に持ってきてもらえます。
保険でカバーされているというのはとてもありがたい。
アメリカの保険で、初めていいとこあるじゃんと思った出来事と言っても過言ではありません。
退院後でよい手続き
健康保険への追加
加入している健康保険に連絡して赤ちゃんをBenefitsに追加してもらいます。
また、担当医 (PCP)も登録します。
PCPなしでは保険料が払われない場合もあるので、決まったらすぐに連絡しましょう。
日本への出生手続き
日本への出生届は生後から3ヶ月以内に提出することになっています。
出生届を出すには、以下を揃えて提出します。
詳しい内容は領事館などのウェブサイトで確認できます。
- 出生届 (領事館でもらえます)
- Birth Certificate (出産後、2週間程度してからオンラインで申請するともらえます)
- Birth Certificateの翻訳
- 父または母の日本国籍を証明できるもの (パスポートなど)
入院期間中の病院食
Mt Auburn Hospitalでの食事内容ご紹介します。
アメリカでの病院食は期待しない方がいいと聞き、入院荷物にはカップラーメンを潜ませていた我々。
ところが予想に反し、Mt Auburn Hospitalの食事はとても楽しめました。
病室にはメニュー表が置いてあり、ルームサービスのように電話で好きなものを選んで注文するスタイルです。
付き添いの人の分まで頼めるので、朝、昼、晩とそれぞれ好きなものを選んで電話で注文しました。
こちらがメニュー表
チキンポットパイ、サラダ、ハンバーガー、チキンスープ
ベイクとマカロニとサンドイッチ、ケーキも追加
サーモンのグリルとグリークサラダ
これは退院の日の朝、食べ疲れたので簡単に済ませました。
他にも食べた気がするのですが、写真に残ってたのはこれだけです。
あくまで病院食なので、とっても美味しい!という訳ではないのですが、気分に合わせて食事を選べるのは嬉しかった!
イメージしていたものをはるかに超える充実ぶりでした。
退院
退院時には、赤ちゃんをベビーシートに乗せます。
車を持っていなくてもベビーシートは必要です。
我が家はベビーシート兼用のベビーカーを購入し、入院時にはベビーシート部分だけを持って行きました。
いよいよ退院というときは、赤ちゃんをベビーシートに乗せた状態を看護師さんがチェックして部屋を出ました。
手続きなどは部屋にいる間に済ませているので、部屋を出たらそのままエントランスに向かいます。
私たちは知り合いに頼んで車を出してもらいましたが、ベビーシートに乗せてさえいれば、Uberやタクシーに拾ってもらうのでも問題なさそうでした。
乳児検診
退院から3日後には小児科に行きます。
検診で、体重が増えているか、黄疸など出ていないか、病院で採血した血液検査の結果なども報告を受けます。
また、ビタミンDを処方してもらいます。
アメリカでは、毎日ビタミンDを経口接種させるように指示されます(K2シロップは出産時の注射摂取でおしまい)。
最後に次の検診の予約もして終了です。
日本では5日間の入院の最後に母子ともに検診を受けて退院しますが、アメリカではここまでで出産が無事終了というように感じました。