COVID-19の蔓延は、アメリカ国内の食糧生産、特に食肉生産にも影を落としました。
その裏で存在感を増したのが、植物を原料とした代替肉です。
もともと、ビーガンや環境問題へ関心の高い客層を中心に消費が進み、その躍進ぶりが注目されていましたが、パンデミックの影響で安全性を求めた消費者も代替肉を選ぶようになり、その成長がさらに加速しています。
上の記事によると、2020年4月から5月までの植物性代替肉全体の売り上げは、同年1月中旬までの消費に比べ35%増加し、家庭調理用の植物性代替肉に絞れば53%も増加したそうです。同期間の食肉の売り上げも上がっていますが、これらはそれぞれ28%増と34%増でした。
これまでレストラン中心に勢力を広げていたインポッシブル・フーズ (Impossible Foods)の場合、1月時点のスーパーでの販売は200店舗あまりでしたが、今の状況を受けて、現在では3000店舗ものスーパーで販売しているそうです。
ビヨンド・ミートを試してみよう
別にベジタリアンでもなく、むしろ、お肉が食卓に並ばない日がない我が家ですが、これは面白いということで、実験気分で代替肉を調理・実食してみました。
美味しかったら株も買おうかーなどと話しながら購入したのは、こちら、代替肉の筆頭ビヨンド・ミート (Beyond Meat)の出すビヨンド・ビーフです。
ビヨンド・ミートについては、こちらの記事で詳しく説明されています。
ビヨンド・ミートの商品は、既に多くのアメリカのスーパーで購入可能で、我々もいつものお買い物に普通に追加して購入できました。
1パック約450gで$9.99でしたので、おおよそ100gで270円くらいのお値段です。
ちょっと高い牛肉くらいでしょうか。
作ったメニューは、シンプルな素焼きと、ひき肉風に使った中華炒めを作りました。
ビヨンド・ビーフの料理レシピ
素焼き
用意したもの
- ビヨンド・ビーフ
作り方
- プレス式のグリルに挟んで焼く。
完成!
これで焼きました↓
中華炒め
用意したもの
- ビヨンド・ビーフ
- キャベツ
- 玉ねぎ
- CookDo香味ペースト
- 塩
- 胡椒
作り方
1. 弱火で玉ねぎを少し透明になるまで炒める。
2. 中火にし、ビヨンド・ビーフを加えて炒める。
ビヨンド・ビーフは、ビーツを使って赤く着色されているため、色を見て焼け具合を判断することが難しかったです。
塊がほぐれ、全体の弾力が変わったと思ったら次のステップに進みました。
3. キャベツと水を加え、蓋をして蒸し焼きにする。
4. 最後にCookDo香味ペースト、塩、胡椒で味を整えて完成!
ビヨンド・ビーフを食べた感想
試食者それぞれの一言感想は、以下の通りでした。
夫:匂いがダメ。
私:食感はかなり肉っぽいが、味は新種の肉という感じ。
息子:美味しい
匂いについて
焼いている時から独特な匂いが漂っていました。
ビーツか、原料の豆のあたりの匂いと想像しますが、説明し難い匂いです。
夫はこの匂いが全く受け付けなかったようで、食べている間も”この匂いがなぁ↓”と何度も言っていました。
私は、そこまでの拒否反応はなかったものの、この匂いにより、イメージにある肉とは別物という印象を受けました。
息子は、美味しいと言ってもぐもぐと食べていました。
ちなみに、唯一この匂いを打ち消した調味料がブルドックソースです。
ブルドックソースにつけるだけで、不思議なくらい、全く匂いを感じなくなりました。
同じ野菜を主成分としたソースなので、うまい具合に相殺したのかもしれません。
まとめ
ビヨンド・ビーフ。お肉の食感は楽しめましたが、肉の代替としての再購入はないかなぁ。という結果でした。
Web上でも匂いがダメという意見は結構見つかるので、家庭調理用は匂いが鬼門になりそうです。
ただ、子どもは美味しいとパクパク食べていたので、代替肉を食べて育った若者が将来増えれば、食べる側がこの匂いを気にしなくなるかもしれません。
また、食感はかなりお肉なので、外食で調理済みのものを食べると全く違う感想になるかもしれません。
植物性の代替食品、まだまだ新興企業があって面白いので、また別の会社の商品も挑戦してみようと思います!