対象年齢3歳〜 (米国市場基準)
Doreen Cronin(著)/Betsy Lewin(絵)/Little Simon/2010
内容
農場主のブラウンさんには悩みの種がひとつありました。
ブラウンさんの牛達は、タイプライターが好きなのです。
納屋からは、タイプライターを叩く音が一日中聞こえてきます。
かちゃかちゃ、モー
かちゃかちゃ、モー
がちゃかちゃ、モー
「牛がタイプライターを使うだって?そんなことあるもんか!」
そう話していたブラウンさんでしたが、ある日、牛からのメモ書きが小屋の前に貼ってあるのを見て目を疑います。
”ブラウンさんへ、夜の納屋はとても寒いです。電気毛布が欲しいです。心を込めて。牛より”
「まさか!電気毛布なんてやるわけない。」
ブラウンさんが何もしないでいると、またメモ書きがありました。
"閉店中です。今日のミルクはありません”
そのまた次の日も、牛からのメモ書きは続きます。
”にわとり達も寒がってます。彼らにも電気毛布が欲しいです。心を込めて。牛より”
ブラウンさんが対処を渋っていると、ついにこんなメモ書きが。
"閉店中です。ミルクも卵もありません”
「牛がタイプライターをして、しかもにわとりとストライキだって!そんな話聞いたことあるか?!」
とうとうブラウンさんも自分のタイプライターを持ち出してきました。
"牛とにわとり達へ、電気毛布はありません。あなた方は牛とにわとりです。ミルクを出すこと、卵を産むことを要求します。心を込めて。ブラウンより”
ブラウンさんの手紙は、中立を保っているアヒルが納屋に持っていきます。
ブラウンさんからの手紙を受け取った牛達は緊急会議を開き、そして新しい手紙を書きました。
"ブラウンさんへ、タイプライターと電気毛布を交換します。それでいかがでしょう?電気毛布を納屋の外に置いておいてください。タイプライターはアヒルが持っていきます。心を込めて。牛より”
ブラウンさんはこの取引に納得し、早速、電気毛布を牛小屋の前に置き、アヒルがタイプライターを持ってくるのを待っていました。
次の日の朝、ブラウンさんはまたメモ書きを受け取りました。
”ブラウンさんへ、池がとっても退屈です。ダイブ用の踏み台が欲しいです。心を込めて。アヒルより”
感想
表紙の絵を見てのどかな牧場のお話しかと思いきや、大間違い。牛がタイプライターを使いこなし、要求をして、ストライキもして取引もするなんて。
牛達が書くメモ書き一枚一枚が面白くて、思わず顔がにやけずにいられない絵本でした。
この本のお勧め朗読動画
'Click, Clack, MOO: Cows That Type' by Doreen Cronin - READ ALOUD FOR KIDS!
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