【絵本】Little Blue and Little Yellow (英語)

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対象年齢3歳〜 (米国市場基準)

Leo Lionni/Roaring Brook Press/2009

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内容

これは、小さな青くんです。

青くんはパパとママと一緒に住んでいます。

青くんには、たくさんのお友達がいますが、

1番のお友達は小さな黄色ちゃんです。

青くん達は、遊んだり、学校でじーっと座ったり、走り回ったりして過ごします。

ある日のこと、青くんのママが「家から出ないように」と青くんに言って、お買い物に出かけました。

ところが、青くんは黄色ちゃんに会いに家を出てしまいます。

青くんは、お向かいの黄色ちゃんの家に来ましたが、家には誰もいません。

あっちを探したり、こっちを探したり。

青くんが曲がり角を曲がったところで、黄色ちゃんに出会いました！

ふたりは嬉しくなって、ぎゅーとハグしました。

もっともっとぎゅーとして。

もっともっともっとぎゅーとすると・・・

くっついて緑になってしまいました！

緑になったふたりはそのまま一緒に遊んだのち、お家に帰ります。

ところが・・・

青パパと青ママ

「あなたは青くんじゃないわ。緑だもの。」

黄色パパと黄色ママ

「あなたは黄色ちゃんじゃないわ。緑だもの。」

青くんと黄色ちゃんはパパとママに分かってもらえず、えんえんと泣きました。

すると、その涙は青と黄色の涙になり、その涙からふたりはもとの青ちゃんと黄色ちゃんに戻ります！

青パパと青ママは、戻ってきた子ども達抱きしめました。

そして黄色ちゃんを抱きしめたとき、何が起こっていたか理解したのです。

みんなで黄色パパと黄色ママのもとにも行き、嬉しい知らせを届けます。

みんなは互いに抱き合い、重なったところは新しい色が表れます。

その後子ども達は、夕食まで遊んだのでした。

感想

あおくんときいろちゃんで日本語訳もあるこの本は、スイミーの作家でもあるレオ・レオニの最初の子ども向け作品です。

表情もないちぎり絵のような物体が、感情豊かに見えてくるから不思議です。

石やどんぐり、紙屑さえも、ストーリさえあれば途端にロールプレイングが始まる。そんな子どもの想像力のたくましさを応援してくれる絵本です。

巻末にはこの本の制作に関するレオ・レオニの言葉が引用されていました。

このお話のもとを作ったのは、彼が彼の3歳と5歳の孫達を連れてニューヨークから電車に乗った時のこと。

じっとしていられない子ども達のために何かしなければと、手元にあった雑誌から色違いの丸を切り出して話したのがきっかけでした。

“We were early and the car was almost empty, and in no time the two little angels had been transformed into two devilish little acrobats jumping from seat to seat…. "

"I took a piece of blue paper and carefully tore it into small disks, Then I did the same with pieces of yellow and green paper. I put my briefcase on my knees to make a table and in a deep voice said, 'This is Little Blue, and this is Little Yellow'"

"私たちは早く、車両の中はほとんど空っぽでしたので、二人の小さな天使は、あっという間に、席から席へと飛び移る悪魔のような小さなアクロバットに変身していた...。"

"私は青い紙の切れ端を取って、慎重にそれを小さな円盤状にちぎり、次に黄色と緑の紙の切れ端で同じことをしました。私はブリーフケースを膝の上に置いてテーブルを作り、深い声で『これがリトルブルーで、これがリトルイエローだ』と言いました。"

レオ・レオニとその孫達の姿を想像して、分かる..と思わず顔が綻んでしまいそうな話です。

同時に、子ども達を見つめる暖かさ、身近なものを楽しく使ってみる想像力、色彩の楽しさ、そんなことを思い起こさせてくれるお話でもあると思います。