対象年齢3歳〜 (米国市場基準)
Leo Lionni/ Knopf Books,1st edition/1970
内容
森の端の池に、親友同士のお魚とおたまじゃくしが住んでしました。
ある日、おたまじゃくしに2本の足が生えてきます。
「見てよ!僕カエルだ!」
「そんな訳ないよ、昨日お魚だった君がどうしてカエルになれるのさ」
2匹は言い合いましたが、結局「カエルはカエル、魚は魚だ」とおたまじゃくしが言って議論は終わりました。
数日後、今度はおたまじゃくしに2本の手が生え、尾っぽも短くなってきました。
そしてついに、おたまじゃくしはどこからどう見ても立派なカエルになり、池を離れていきました。
バッシャーンとあのカエルが池に帰ってきたのは、それから何週間も経った頃です。
カエルは陸地で見てきたものをお魚に話します。
鳥、牛、人々。
お魚は、カラフルで羽の生えたお魚や、芝を食べるお魚、洋服で着飾ったお魚達を想像してワクワクしました。
カエルがまた陸地に戻っていた後も、お魚は興奮して眠ることができません。
彼の頭の中は、カラフルで素晴らしい世界のイメージで一杯です。
ついにお魚は、自分でその世界を見たいと土手の上に跳ね上がりました!
しかし、土手の上に降りたお魚は息ができず、動くこともできません。
「た、たすけて,,」
幸い、近くにあのカエルがいて、カエルは力一杯に親友を池に押し戻しました。
「君のいう通り、魚は魚だ。僕にとってはこの世界がどこよりも一番美しい」
お魚は水の中を自由自在に泳ぎながらそう確信するのでした。
感想
"あおくんときいろちゃん" や"スイミー"の作者であるレオ・レオニ作の絵本です。
池の中の世界しか見たことのないお魚の想像する陸地の世界は、私達の知っている世界とは全く別のもの。
お魚の想像力を楽しみつつ、"じゃぁ、自分たちはどうかな?"と考えてみるのも楽しいと思います。
例えば、深海やミクロの世界、宇宙の生物はどんな姿かしら、こんな生物いるのかな、この生物は何が得意かしら?などなど。。
レオ・レオニの絵本は、文章が平明で説明も丁寧なので、英語を読む練習には持ってこいの絵本です。
この本のお勧め朗読動画
Fish is Fish w/ Words, Music & EFX Read Along
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