対象年齢3歳〜 (米国市場基準)
Marcus Pfister(著)/J Alison James(英訳)/NorthSouth Books/1999
内容
ある海の底に、青、緑、紫、そしてキラキラと光る銀色のウロコを持った美しいお魚がいました。
周りのお魚達も、その美しさにお魚をレインボーフィッシュと呼んでいました。
レインボーフィッシュはその美しい姿をとても自慢に思っています。
他のお魚が遊びに誘っても見向きもせず、悠々と泳ぎ去るのみでした。
ある日、小さな青いお魚がついてきて言いました。
「レインボーフィッシュ、1枚だけでいいから、その光るウロコをくれないかい?」
レインボーフィッシュは怒ってお魚を怒鳴りつけました。
「この僕の特別なウロコをか?君は自分を何だと思っているんだ!あっちいけ!」
青いお魚はショックで泳ぎ去ってしまいました。
その話を聞いた他のお魚達も、レインボーフィッシュには近づかなくなり、
レインボーフィッシュは、広い海で1人ぼっちになってしまいました。
ある時、ヒトデに勧められたレインボーフィッシュは、聡明なタコの元を訪れます。
タコは「待っていたよ」というと、光るウロコを他の魚にあげるようアドバイスをして穴の奥に消えて行きました。
そんなことできるはずないと思ったレインボーフィッシュの元に、また、あの小さな青いお魚が現れます。
「レインボーフィッシュ、怒らないでね、本当に一番小さいのでいいから欲しいんだ」
レインボーフィッシュは心が揺らぎましたが、一枚くらいならと銀のウロコを青いお魚にあげました。
青いお魚は大喜び。もらったウロコをキラキラ光らせながら泳ぎ回ります。
それを見ていると、今までにない気持ちがレインボーフィッシュの中に湧き上がってきました。
すぐに、他のお魚達も集まってきて光るウロコを欲しがりました。
レインボーフィッシュは一枚一枚、ウロコを取って分け与えます。
ウロコをあげるたびに、不思議とレインボーフィッシュも嬉しい気持ちになっていきました。
とうとう、レインボーフィッシュの光るウロコは一枚だけになり、代わりに、同じウロコをキラキラとさせるお魚達が、周りに泳ぎ回っていました。
レインボーフィッシュは、我が家に帰ってきたような、幸せな気分です。
「行こうよ!レインボーフィッシュ!遊ぼう!」
レインボーフィッシュは嬉しげに他のお魚達に混じって泳いで行きました。
感想
日本語訳でも"にじいろのさかな"で有名な、キラキラウロコが美しい絵本です。
小さい頃、女子心に嬉々として絵を眺めていたのを覚えています。
今読み直すと、レインボーフィッシュも高慢だけど、周りのお魚達も結構図々しいな。とか思っちゃったりするのですが笑
この本、図書館で借りたのですが、事前予約でうっかり大型本を借りてしまいました。
意図せず借りた大型本でしたが、子どもの頃にも好きだったキラキラを大柄で楽しめて、大型本もやっぱり素敵だなと大満足の絵本でした。
この本のお勧め朗読動画
The Rainbow Fish read by Ernest Borgnine
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