対象年齢4歳〜 (米国市場基準)
Mélanie Watt/Kids Can Press/2013
内容
こわがりやのリスは、キャンプには行きません。
荒野に放り出されるリスクや、キャンプ中に見舞われるトラブルを考えたら、家で快適に過ごす方がいいんです。
例えば、スカンクや蚊、砂地獄に洋服のジッパーなど、考えるだけでトラブルメーカーだらけです。
そこで、こわがりやのリスは、テレビでキャンプ番組を見れば、家で座りながら安全に楽しめると考えました。
早速新しいテレビを設置したこわがりやリス。
ところが、テレビをつけるには、電源が必要です。
そして一番近い電源に到達するためにはキャンプ場に行かなければ行けません。
仕方なくこわがりやリスは、キャンプ場へ行く"サバイバル"の準備をしました。
荷物には、超長い延長コード、アイスキャンディー、トマトジュース、辞書、セメントなど。
服装は、防虫ネットのついた帽子に、腕には浮き輪、迷彩柄の服にはジッパーがついていないものを選びます。
電源までの道順と危険の回避方法も確認します。
例えば、もしスカンクに臭いニオイをかけられてしまったら?大量のトマトジュースで手を洗います。
ペンギンにはアイスキャンディーをあげて、その鋭いクチバシを塞ぐ予定です。
さぁ、トレーニングも終えて準備完了。
もう一つ、天気の状態チェックも欠かせません。晴れの日に出発です。
そして、もし何か失敗した場合は、死んだふりをする予定です。
その日の午後、こわがりやリスは電源のあるキャンプ場に向けて予定通り出発しました。
延長コードを引っ張りながら順調に進むリスでしたが、 突然、目の前にペンギン (の置物)が現れました!
こわがりやリスはパニックになり、アイスキャンディーを投げ、そのままフィールドを駆け抜けると、桟橋に泊まっていたボートに飛び込み、カバーを被りました。
そして・・
ピタッと死んだふりをしました。
30分、1時間、2時間。
やっとこわがりやリスがボートの上で起き上がると、目前には地平に沈む夕日がありました。
リスは、自然は間近で体験してこそだと、リスは、スカンクやペンギンのことも忘れ、その光景に見惚れていました。
その日の夜、こわがりやリスはキャンプ場で過ごしました。
綺麗な空気を吸い、焼きマシュマロを食べ、星を見上げ、夜の歌を聞いて。
そして次の日の朝、こわがりやリスは無事延長コードを電源につなげ、家に戻ります。
キャンプ場での時間は、こわがりやリスのキャンプの楽しみ方を少し変えました。
彼は、テレビと電源を繋げるのではなく、トースターと電源をつなげて、家でも焼きマシュマロを楽しめるようにしました。
感想
こわがりやリス、今回はキャンプ場に行きます。
キャンプ場は怖いから、テレビでキャンプ番組を見ようなんて、なんとインドアな。
相変わらず、リスのちょっとずれた怖いものと、その対策法が可笑しいです。
ものが辞書風にリストされていたり、マップの中にクネクネと描かれた線など、指でさしたり、なぞったりしながら読めるのが、このシリーズの面白いところで、内容や単語が難しくても分かるところから楽しめます。
アメリカのAmazon Prime Videoではアニメーション化されたバージョンが視聴可能で、絶妙な効果音とおとぼけ感が面白く、もし環境があればお勧めです。
関連記事
1,000 Books Before Kindergarten - 頬杖日記