対象年齢3歳〜 (米国市場基準)
Leo Lionni/Scholastic Inc.; Reprint edition/1989
内容
アレクサンダーは、あるお家に住むネズミです。
お家の人々は、彼を目にすると「きゃー!ネズミ!!」と叫んでは、ほうきで叩くのでした。
アレクサンダーが欲しいのは、ほんの少しのパン屑だけなのに。
ある日のこと、アレクサンダーはアニーの部屋に滑り込み、そこでネジ巻き式のネズミのウィリーに出会います。
ふたりはすぐに仲良くなり、ネジを巻かなければ動けないウィリーのもとへ、アレクサンダーは頻繁に遊びに行くようになりました。
そして、いろんなことを話しては何時間も一緒に過ごすのでした。
アレクサンダーはまた、ウィリーのように愛され暮らしたいと少し羨ましくも思うのでした。
ある日、ウィリーが不思議な話をしました。
「庭の小石の道の先に、ブラックベリーの茂みがあって、その近くに魔法のトカゲが住んでいるんだって。そのトカゲは、動物を他のなにかに変えられるらしいよ。」
「それって、そのトカゲが、僕を君のようなネジ巻きネズミに変えられるってこと?」
アレクサンダーは、トカゲを探しに庭に行き、蝶々のようにカラフルなトカゲに出会います。
トカゲはアレクサンダーに
「満月の夜に紫色の小石を持ってきなさい」
と言うのでした。
それからアレクサンダーは、いく日もいく日も紫色の小石を探しました。
そんなある日、アレクサンダーがウィリーのもとを訪れると、ウィリーは、壊れたおもちゃ達に挟まれて食料庫の段ボールの中に入っていました。
アニーの誕生日に新しいおもちゃがたくさん来て、ウィリーを含めた古いおもちゃが捨てられることになってしまったのです。
可哀想なウィリー。
アレクサンダーが泣きそうになっていると、突然、あるものがアレクサンダーの目に飛び込んできました。
なんと、ずっと探していた紫色の小石がそこにあったのです。
アレクサンダーは、大切な小石をしっかり握りしめると、興奮しながら庭に飛び出しました。
「茂みの下のトカゲさん」
と呼びかけると、あのカラフルなトカゲが出てきました。
「満月の夜に、紫の小石。さて、君は何になりたいんだい?」
アレクサンダーは一息置いて言いました。
「ウィリーを自分のような本物のネズミにしてくれる?」
トカゲが瞬きし、ピカッーと眩しい光が光ったと思うと、紫の小石はなくなっていました。
アレクサンダーは急いでウィリーのいた食糧庫に走って行きました。
そこにあったのは、空の段ボール箱。。
「遅すぎた。。」アレクサンダーは沈んだ心で自分の巣に帰って行きました。
すると、何かか巣の中で動いています!
「君は誰?」アレクサンダーが聞くと
「僕の名前はウィリー」そのネズミが答えました。
「ウィリー!!」
アレクサンダーはウィリーを抱きしめ、ふたりで夜明けまで、踊り続けました。
感想
スイミーの著者でもあるレオ・レオニさんによる、ネズミとネジ巻きネズミの友情のおはなしです。
カラフルな図柄や柔らかな質感の紙を使って描かれたコラージュが目を惹きます。
英語の文章は少し長めで、文字も小さいので、読む絵本のレベルを少しあげたいというくらいにお勧めの絵本です。
Alexander and the Wind-Up Mouse (Step Into Reading, Step 3)
- 作者:Lionni, Leo
- 発売日: 2014/07/08
- メディア: ペーパーバック
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Storytelling: Alexander and the Wind-up Mouse
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