対象年齢4歳〜 (米国市場基準)
Akiko Miyakoshi/ Kids Can Press/2020
内容
この本の主役は、ある小さなホテルのオーナーさん。
ホテルマンとして何人もの人々(絵は動物)を迎えてきました。
「お客さん達は、私が行ったことのない場所の話をしていきます。そして私はこの小さな街のことをお話しします。」
「仕事を終え、ベッドに潜り込み、眠りにつくと、夢の中で私は大きなスーツケースを持って旅に出かけます。」
「飛行機に乗り、新しい場所から別の場所へと気ままに旅をして、旅の途中ではお客さん達である旧知の友達にあい、毎日出くわすであろう特別な瞬間を心に留める。」
「ずっと遠くへ行ったなら、私の小さなホテルが恋しくなったりするののでしょうか・・?」
朝になると、またいつもの日常が始まります。
仕事を終えたオーナーさんは、お客さん達から送られたポストカードを見ながら、いつかこのポストカードに写っている同じ場所へ立つことが来るだろうかと思いに耽ります。
「いつの日か、大きなスーツケースを持って、この街を出て、旅に行くかもしれない。きっとみんなびっくりするよ。」
感想
Web記事で紹介されていて、手に取った今年出版の絵本です。
旅に出ることに憧れ、思いを巡らすホテルマンのおはなし、そのような瞬間は誰もが経験したことがあるかもしれません。
コロナ・政治の影響で旅行そのものがキャンセルしたり難しくなった今、現在進行形でその気持ちが強まっています笑
パステル画を思わせる柔らかな絵は、モノクロで目の前の世界をカラーで旅先の情景を思う瞬間を描くように使い分けられていて、旅に対する静かながらも熱い思いが引き立ちます。
子どもよりはむしろ私の方がうずうずしてしまうおはなしでした。
関連記事
1,000 Books Before Kindergarten - 頬杖日記